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兵庫県

 「令和の米騒動」とも言われるコメ不足や価格高騰を背景に、米のネット販売に関する相談が兵庫県内で急増している。県立消費生活総合センターによると、相談の約6割が詐欺的な事例だといい、担当者は「決済する前に入念な確認を」と呼びかけている。

 センターによると、米の通信販売についての相談件数は1月は2件、2、3月は各7件で推移していたが、4月は24件、5月は33件に急増。6月も、今月4日時点で28件の相談を確認しているという。

 5月までの相談内容の内訳は「商品が届かない」「注文がキャンセルされたのに返金されない」などといった、詐欺的な事例が約6割を占めるという。

 例えば県内の60代女性は、インターネットで10キロ4980円で販売されていた米を注文し、クレジットカードで決済した。

 しかしその後業者からメールで連絡があり「品質上の問題があり注文をキャンセルします。返金処理のためメッセージアプリを登録してください」と指示された。

 申し込んだサイトにはたどりつけなくなってしまったといい、センターの担当者は「別の詐欺に誘導しようとしていた可能性もある」とみる。

 備蓄米を安く購入できるとうたう、偽物とみられるサイトに関する相談も寄せられているという。

 センターの担当者は、「決済時に氏名や住所なども入力しているはず。個人情報が抜き取られてしまう可能性もある」と危機感を口にする。

 コメの価格やサイトの日本語表記が不自然ではないかや、事業者の住所や電話番号の表記を調べるなどして「決済する前の入念な確認で、被害にあわないように注意してほしい」と話している。

 相談は、県立消費生活総合センター(078・303・0999)か、消費者ホットライン(188)へ。

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