4月21~27日に全国のスーパー約1千店で売られたコメ5キロの平均価格は税込み4233円で、前の週より12円(0.3%)高く、17週連続で上昇した。農林水産省は備蓄米の流通が4月後半から本格化したとみているが、米価の下落にはつながっていない。
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農水省が調査会社のデータをもとに平均価格を算出し、今月7日に公表した。上昇率は前の週の0.1%より拡大した。前年同期の価格(2088円)と比べると、2倍超の水準が続いている。
農水省は米価高騰の背景に流通の目詰まりがあるとみて、備蓄米の放出を進める方針を2月7日に表明。安価なコメが大量に出回るとの見方が広がれば、流通業者が多めに持っている在庫を手放すようになり、価格が下がると期待した。
だが、逆に価格は上昇した。農水省は3月に2回の入札で約21万トンを放出したのに続き、4月上旬には10万トンの追加放出と、今夏まで毎月出す方針も打ち出した。それでも価格は下がらず、流通業者の間では「どこかにコメの在庫がたまっているのではなく、そもそも供給量が不足している」(卸売会社)との見方も出ている。
放出された備蓄米は、3月下…