高いのは困るけれど、できれば国産米が食べたい――。朝日新聞社が5月17、18日に実施した全国世論調査(電話)では、そんな意識が浮かび上がりました。背景を探り、コメ価格の安定と農家が安心して生産できる仕組みの両立には何が必要か、考えました。
コメ価格高騰を受け、「外国から輸入するコメの量を増やすほうがよいと思いますか」と尋ねると、「増やすほうがよい」は27%にとどまり、「増やさないほうがよい」が67%で多数派でした。
この数字を、どう受け止めたらよいのでしょうか。「3割も(輸入増に賛成)というのは、結構多い」。コメ問題に詳しい茨城大学の西川邦夫教授(農業経済学)は、そう感じたといいます。
「多くの人にとって、輸入米は従来(購入の)選択肢に入っていなかったと思う。それがいまや3割は輸入増に肯定的。それだけ値上がりの影響が大きい」
とはいえコメは主食ということもあり、根強い国産志向は過去のデータからも浮かび上がっています。
日米間の貿易不均衡が拡大し…