注射器に移されていく新型コロナウイルスワクチン=2021年7月13日午後、千葉県鎌ケ谷市の東邦鎌谷病院、関田航撮影

 65歳以上の高齢者らが対象の新型コロナウイルスワクチンの定期接種に対する国の助成が、今秋からなくなる。厚生労働省の担当者は「感染状況が落ち着いていたことや、ワクチン接種が低調だったため」としている。

 厚労省が10日、自治体に伝えた。1万5千円ほどの接種費用を7千円ほどに抑えるため、1回あたり8300円を自治体に助成していた。

 新型コロナワクチンは、2023年度までは全額公費負担で接種されていた。24年度に65歳以上や重い基礎疾患がある60~64歳を対象にした定期接種となった。接種者の自己負担が増えるため、一部費用を助成していた。

 国とは別に独自に補助を出している自治体はあるが、秋から始まる25年度の定期接種では、接種者の自己負担が増えそうだ。一方、生活保護を受給している人など低所得者が無料で接種を受けられる措置は続くという。

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