アイブリーのオフィスにあるボルダリングの壁。誰でも自由に使える=東京都港区三田3丁目、大和田武士撮影

 オフィスはいったい何のためにあるのか――。コロナ禍によるリモートワークの普及を経て、そんな問題意識から、出社したくなる空間にオフィスを変える動きが広がっている。対面による革新を生むための「投資」ととらえているのが特徴で、人材採用のしやすさにもつながっている。

 電話の自動応答やAI対話システムの開発・運営を手がける「IVRy」(東京都港区)は4月下旬、同じビル内でオフィスを移転した。面積が以前の約1.9倍に広がったワンフロアに約210人が働く。壁に目をやると、幅約7メートル、高さ約3メートルにわたって色とりどりのでこぼこが。何だこれ?

 いつでも誰でも使えるボルダリングの壁だという。「オンオフの切り替え、楽しい心を持ちながら働ける環境づくりです」と今西剛士・コーポレート担当は話す。社員同士のやりとりが活発になるほか、見学に来たのがきっかけで入社した社員もいるという。

 フロアに柱や仕切りの壁はな…

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