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3安打を放った東海大の大塚=11日、東京ドーム
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 第74回全日本大学野球選手権大会第3日の11日は、東京ドームで2回戦3試合があった。東海大(首都)、福井工大(北陸)、中京大(愛知)が8強入り。神宮球場で予定されていた2回戦4試合は雨のため、12日に順延された。予備日の13日に準々決勝を行い、15日の決勝の予定は変わらない。

 (11日、全日本大学野球選手権2回戦、東海大8―1城西国際大)

 東海大(首都)の主将、大塚瑠晏(るあん)(4年、東海大相模)の勢いが止まらない。

 城西国際大との2回戦に3番・遊撃で出場すると、3安打1打点の活躍で2019年以来6年ぶりの8強進出に貢献。本塁打を放った1回戦に続く充実ぶりに「良い感じで打てている」。

実った打撃改造 初のベストナイン獲得

 昨秋は「打撃が思うようにいかなかった」と語る通り、不振に苦しんだ。打率10傑に名を連ねた春季から一転、バットが思うように出なくなった。打率は2割台と、確実性を欠いた。

 オフに入り、思い切って打撃改造に着手。スイングを根本から見つめ直し、球筋にバットの軌道を重ねるような感覚を意識した。今年の春季リーグでは打率3割9分を記録し、自身初となるベストナインに選ばれた。

 この日は110キロ台の緩い変化球を引っ張ったかと思えば、最終打席は140キロ台の速球を中前に。バットコントロールとスイングの強さが際だった。守備では三遊間を抜けそうな当たりを難なくさばき、走っては盗塁も決めた。

 プロ注目の21歳は「全国大会」に人一倍の思い入れがある。

 東海大相模(神奈川)の主将だった高校3年の春、選抜で優勝。だが、肝心の夏は新型コロナの集団感染で神奈川大会を辞退した。

 4年前の夏、挑戦することもかなわなかった全国制覇の夢。「(高校で)悔しい思いをした時から、大学で日本一が目標になった。主将として、勝たせないといけない」。頂点への執念は、誰よりも強い。

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