ミケランジェロのフレスコ画「最後の審判」を前にシスティーナ礼拝堂でコンクラーベの準備をする作業員ら=バチカンメディア提供

 ローマ・カトリック教会の第267代目の教皇を決める秘密選挙「コンクラーベ」が7日に迫っている。死去したフランシスコ教皇は多様性を重視した改革を進める一方、教会内の保守派の反発を招いた。次の教皇はカトリック教会の「分断」を修復しながら、積み残された課題に向きあうことになる。

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 バチカンのシスティーナ礼拝堂で7日午後4時半から始まるコンクラーベの投票権を持つのは80歳未満の枢機卿135人で、出身地は71カ国に上る。このうち健康上の理由で欠席する2人を除く133人が投票に参加する見通しだ。バチカンニュースによると、教会法で定められた投票者120人の定員を超えるコンクラーベが実施されるのは初めてだという。

 候補者となる枢機卿たちは、多様性を重視する改革を進めたフランシスコ教皇の路線をめぐる立場を問われる。一昨年12月に教皇が同性カップルの「祝福」を認めたことは、家族をめぐる伝統的な価値観が強く残る東欧やアフリカで大きな波紋を呼んだ。

 アフリカの司教を束ねるコン…

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