信州大の佐藤和紀准教授=本人提供

 作文コンクールなどでの生成AIの不適切使用にどのように対処すべきか。メディアリテラシーや情報教育に詳しい信州大・佐藤和紀准教授に聞いた。

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 生成AIの不適切使用は大学のリポートなどを巡ってもよく聞く話だ。文科省のガイドラインでは「個人情報の流出、著作権侵害のリスク、偽情報の拡散、批判的思考力や創造性、学習意欲への影響」が懸念点として挙げられている。作文などの各種コンクールでも避けられない問題だろう。

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 生成AIの生成物をほぼそのまま自分の作品として提出するという単純なケースでは、文章にオリジナリティーがなく一般的な内容になりがちだ。「この年齢の子どもがこんな言葉遣いをするのか」という違和感が出てくることもある。普段から子どもと接している学校の先生や、文章のプロである審査員がしっかり見れば、不適切使用に気づくか、少なくとも入賞させることはないのでは。

 中には表現や言い回しを変え…

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