【愛知】名古屋市の私立桜花学園高校国際キャリアコースでは、昨年2月に株式会社「MieuxX(ミューズ)」を立ち上げ、発展途上国の産品を適正な価格で取引し、生産者を支えるフェアトレードに取り組んでいる。地元企業と協力し、東アフリカ中部のブルンジからコーヒー豆を輸入し、生産者の家にソーラーパネルの設置を目指している。
同コースでは2021年から、コーヒー豆の生産国の多くが貧困に苦しんでいることを知り、挽(ひ)いた豆を1杯分ずつ包装したドリップコーヒーの商品企画から販売までを手がける「コーヒープロジェクト」を始めた。これまでコロンビアやタンザニア、ウガンダ産のコーヒー豆を輸入し、製品化してきた。
昨年2月、株式会社ミューズを設立し、活動資金を集めるために株式を発行。ブルンジでは、電気が通っていない家庭が多く、オイルランプに頼って生活している現状を知った生徒たちが、コーヒー豆の輸入を決めた。
今年度は約120キロを取り寄せ、生産者の家庭にソーラーパネルの設置を支援するのが目的だ。
生徒たちは、CAZAN珈琲を運営する「マウンテンコーヒー」(名古屋市昭和区)と協力し、ドリップコーヒーのパッケージデザインや販売イベントを開いてきた。
会社設立から1年になるのを前に、1月25、26日には「フェアトレードコーヒーカフェ」を開催し、生徒たちが仕入れたコーヒーや紅茶、チョコレートなどを提供した。
CEOの畑中七海さん(3年)は「学業と両立しながら、会社としての活動や運営に悩むことも多かった」と振り返りながら、「フェアトレードに興味を持つ人も確実に増えてきた。ブルンジへの支援が形として現れるよう後輩たちに会社運営を引き継ぎたい」と話す。
ドリップコーヒーは1袋180円、5袋セット850円(税込み、送料別)。ミューズの販売サイト(https://mieuxx.base.ec