米スタンフォード大の構内

 米トランプ政権が留学生への締め付けを強める中、西部カリフォルニア州サンフランシスコ周辺の日本人研究者らが協力し、日本からの若手研究者の受け入れを支援している。日本の在サンフランシスコ総領事館が地元研究者とともに、日本人の研究室主宰者(PI)らの連絡先などをまとめたリスト「PIマップ」をつくった。

 リストは、カリフォルニア大やスタンフォード大など、サンフランシスコ周辺地域の大学に籍を置く34人のPIの所属や専門分野などを列挙していて、5月末に公開した(https://www.sf.us.emb-japan.go.jp/itpr_ja/principalinvestigator.html)。リンクから連絡先も入手可能で、全員が日本語でやりとりできる。留学や研究者派遣だけでなく、共同研究の相談先としても活用してもらう狙いがある。

自身の経験踏まえ

 発案したのはカリフォルニア大サンフランシスコ校、整形外科の森岡和仁(かずひと)助教授(53)だ。森岡さん自身、2012年から米国に移った際に、受け入れ予定の研究室が予算獲得に失敗してしばらく研究ができなかったり、英語に慣れなかったりと苦労した。その経験を踏まえ10年ほど前から、海外に挑戦する学生の支援になるリストを作成する案を温めていたという。

 23年から在外公館の科学政…

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