見送りの家族らが手を振る中、沖合に向けて出港するサンマ棒受け網漁船=2025年8月10日午前0時ごろ、北海道根室市の花咲港、山本智之撮影

 秋の味覚・サンマの「棒受け網漁」が10日、始まった。北海道根室市の花咲港では、集魚灯を輝かせた漁船が、午前0時ごろに相次いで出港。岸壁に集まった家族らが手を振って見送る中、深い霧に包まれた沖合へと向かった。

 サンマ棒受け網漁船には、大型船(100トン以上)、中型船(20トン以上100トン未満)、小型船(10トン以上20トン未満)の3ランクがある。

 以前は中型船は15日、大型船は20日にそれぞれ漁が解禁されていた。しかし、近年の極端な不漁を受けて、全国さんま棒受網漁業協同組合(全さんま)は昨年、公海への出漁日を早めた。

 今年も昨年と同様、船の大きさにかかわらず、公海への出漁が10日に解禁された。

 大型船「第81北星丸」(199トン)の船主で、根室市在住の飯作鶴幸さん(82)は「最低でも去年並みの漁になればと期待している。今年もサンマの漁場は遠い海域にあり、操業中に事故がないように祈っています」と話した。

 今季のサンマ棒受け網漁は、大型船46隻、中型船20隻、小型船29隻の計95隻が出漁を予定している。

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