歴史的な不漁が続くサンマについて、北太平洋漁業委員会(NPFC)は27日、今年の漁獲枠を前年よりも10%少ない20万2500トンとすることを決めた。資源量の減少を踏まえた措置だ。ただ、近年の漁獲実績は年10万トン程度で漁獲枠を大きく下回る。食卓に出回る量にはほとんど影響はなく、資源を回復させる効果も限定的になりそうだ。
24日から大阪市で開かれていた日中韓など9カ国・地域でつくるNPFCの年次会合で合意した。各国が漁獲できる公海と、日ロが漁獲する排他的経済水域(EEZ)の漁獲枠をともに10%削減し、それぞれ12万1500トンと8万1000トンとした。
昨年末に科学委員会が示した資源評価では、漁獲枠は前年の3分の1の約7万6千トンに減らす必要があると試算された。だが、ルールでは前年比10%が削減の上限となっており、実際の漁獲枠の削減が大幅に圧縮された。
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