子どもから大人まで、障害の有無や国籍も様々な人たちがプロと共演するサーカスに、医療的ケアが必要な男児(6)が出演する。布状のつり具に包まれて5メートルほどつり上げられる「空中芸」に挑む。昨冬に続く舞台で、ほかの出演者たちと交流するにつれ、男児の体の動きや表情に変化が生まれている。
舞台「ムーンナイトサーカス」に出演するのは、佐久市に暮らす三石士恩(しおん)さん(6)。公演は、東京パラリンピックで開会式の振り付けの一部を担当した金井ケイスケさん(51)が代表を務める団体が2021年に始めた。23年からは長野県軽井沢町の診療所「ほっちのロッヂ」を運営する医療法人社団オレンジ(福井市)などが主催し、金井さんらと協力して公演や体験イベントを開いてきた。
士恩さんは生後3カ月のころ、全身の筋力が衰える「脊髄(せきずい)性筋萎縮症」と診断された。1時間に数回だえきの吸引が必要で、胃ろうなどのケアも受ける。
【動画】6歳の医療的ケア児が、サーカスの公演で空中技に挑む=三石真奈美さん、ほっちのロッヂ提供
布状のつり具に包まれて宙へ
昨年5月の体験イベントで空…