第78回春季栃木県高校野球大会(県高野連主催、朝日新聞社など後援)第4日は19日、エイジェックスタジアムなど4球場で2回戦8試合があり、シード校がいずれも初戦を突破した。
昨年秋の県大会覇者・佐野日大は7―0で昨年春の県大会準優勝校・宇都宮商に7回コールド勝ち。一昨年夏の甲子園出場校・文星芸大付は5―3で昨年夏の甲子園出場校・石橋に逆転勝ちした。昨年夏の選手権栃木大会で準優勝した国学院栃木や、宇都宮南も3回戦に進んだ。
最速145キロという宇都宮商のエース藤本琉衣(3年)が、制球に苦しんだ。一回に3四死球を与えるなどして2失点。その後も変化球が決まらず、直球を狙い打たれて失点を重ねた。藤本は「一回は(無死)二、三塁のピンチになって、少し力が入った」と悔やんだ。山口晃弘監督は「うちはバッテリーが中心なので課題がいろいろ見つかった」と話したうえで、「打線が点を取るべきところでしっかり取ってあげられなかった」とエースをかばった。
昨年夏の選手権栃木大会では、準々決勝で石橋に1点差で逆転負けし、その石橋が県立では2005年以来の夏の甲子園出場を果たした。藤本は今年の夏に向けて「投手が抑えれば、県立でも甲子園に行ける。自分がもっとチームを引っ張っていける投手になりたい」と誓った。
石橋は試合後半に力尽きた。1点リードで迎えた八回、粘投していた左腕高島煌希(3年)が4長短打と失策で3点を失い、逆転された。
高島は「疲れではなく、単純に多分、自分の気持ちの弱さや焦り」と反省。「(卒業した)先輩たちは苦しい場面でもずっと笑顔で前向きなプレーを心がけていたので見習っていきたい」