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子ども食堂のボランティアと協力してジャガイモの種芋を植える生徒ら=2025年4月28日、山形県鶴岡市
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 山形県立庄内農業高校(鶴岡市)は地元の子ども食堂と協力して、農業を通じた子どもへの食育活動を始めた。農福(農業と福祉)連携事業の一環で、学校の魅力も伝えたい考えだ。

 「地域資源活用」の授業の活動で、昨年までは高齢者らと野菜などを栽培していた。今年はジャガイモの栽培から収穫、調理までを、子ども食堂のボランティアや利用している親子と一緒にすることにした。

 授業には、庄内地方で子ども食堂を開いている「庄内ちいき食堂」が協力。計約200組の親子が利用登録しており、無料で月1回、庄内の1カ所で開く子ども食堂には80~100人が参加するという。

 代表の疋田司さん(48)は「『お兄さん』から収穫のやり方などを教えてもらえるので、子どもたちの食育につながる」と語った。ジャガイモは子ども食堂でカレーやポテトフライにして出すほか、生活に困っている世帯に配る予定だという。

 4月28日には、生徒8人と子ども食堂のボランティア4人が同校玉川農場で種芋を植えた。今後は生徒たちが除草や追肥をする。食品科学科3年の守屋瑠瀬さん(17)は「おいしく育てて、子どもたちに喜んでほしい」と話した。

 同校は定員割れの状況が続く。授業を担当する叶野哲教諭(54)は「食を通じていろんなことができる学校だと知ってほしい」と願う。

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