支持者との集会で笑顔を見せるマスード・ペゼシュキアン氏(中央)=2024年6月16日、テヘランのテヘラン大学、佐藤達弥撮影
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 イラン大統領選の決選投票で、対立してきた米欧との対話に前向きな改革派のマスード・ペゼシュキアン元保健相(69)の当選が決まった。改革派の大統領が誕生するのは19年ぶりだ。どのような性格、考えの持ち主なのか。

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 「実話に基づいて……」。先月の第1回投票で得票数が首位となった後、ペゼシュキアン氏はX(旧ツイッター)にこんな短文を投稿した。添えられたイラストには、近づいてくる列車に対してたいまつを掲げる上半身裸の男性が描かれている。

 イランの小学校教科書に掲載されている「無私の農夫」という逸話だ。実在のイラン人男性が1960年代、線路上に落ちている岩を見つけ、自らのシャツを燃やしてたいまつにし、列車に岩の存在を知らせたという。イランという国が惨事に陥る前に、何とか止める――。投稿には、そんな決意が込められていた。

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