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ジュゴンとみられる海洋動物が宮古諸島の伊良部島の沿岸で撮影された=2019年9月26日、吉浜崇浩さん提供
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 絶滅が懸念されている国の天然記念物のジュゴンが、琉球列島の広い範囲で生息している可能性が高いと、沖縄県環境科学センターや龍谷大、京都大などの研究チームがふんのDNA分析などで明らかにした。宮古諸島では約半世紀ぶりの生存が確認された。

 ただ個体数が極端に少ないことには変わりなく、分布域の研究をさらに進め、えさ場となる海草藻場の保全対策に取り組む必要があるという。

 人魚のモデルとも言われるジュゴンは海草などを食べる哺乳類で、成獣で体重が250~900キロになる。沖縄などの南西諸島の海域が太平洋側の生息域の北限とされるが、明治以降に乱獲で減少。国際自然保護連合(IUCN)が2019年にレッドリストで、この海域に生息するジュゴンの個体群は、野生絶滅の一歩手前の「深刻な危機」と位置づけた。19年に沖縄本島の今帰仁村で死んだメスが見つかって以降、正式な生息情報がなく、南西諸島で絶滅した可能性も指摘されていた。

 研究チームが22年6月と8…

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