スウェーデンの自動車大手ボルボ・カーズは26日、世界で事務職を中心に約3千人の従業員を削減すると発表した。全従業員の約7%に相当する。電気自動車(EV)の販売不振に加え、トランプ米政権による関税措置も業績の重しになっており、人件費を減らして収益の改善をめざす。
削減するのはスウェーデンのオフィスに勤める約1200人のほか、同国を中心にコンサルタントとして働く約1千人。残る約800人は他国の従業員という。組織改編を今年の秋までに完了し、人員を減らす。リストラ費用は最大15億スウェーデンクローナ(約225億円)を見込んでいる。
ボルボは中国や欧州で苦戦しており、1~3月の世界販売は前年同期比6%減の約17万2千台。本業のもうけを示す営業利益は同59%減だった。
サミュエルソン最高経営責任者(CEO)は声明で「困難な決断だったが、より強固で回復力のあるボルボを築くうえでの重要な一歩になる」としている。