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近鉄バァファローズのユニホームの前で球界再編の思い出を語り合う礒部公一氏(右)、梨田昌孝氏(中)と古田敦也氏
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 20年前のきょう、スタジアムから球音が消えた。

 2004年9月18、19日、プロ野球の歴史で初めてのストライキが決行されたのだ。

  • 史上初のプロ野球ストライキから20年 古田敦也さんが語る決断秘話

 球界再編問題に揺れたこの年。1リーグ12球団を守ろうとした労働組合日本プロ野球選手会の苦渋の決断だった。

 日本プロ野球選手会の森忠仁事務局長にとっても、20年前の球界再編騒動は忘れられない出来事だ。近鉄の礒部公一選手会長が「自分たちよりも、無職になるかもしれない裏方さんの心配をしていたのが印象的でした」と話す。

 いま、選手会は毎年1、2月に12球団の新人選手へ向けた説明会を行う。必ず球界再編の内容を盛り込み、「12球団維持の経緯や、もし10球団や8球団になっていたら、NPBに入れなかった選手もいたかもしれない」などと説明している。

 現在も選手会は様々な問題についてNPBや12球団との交渉を続ける。

 森事務局長は「選手会は選手たちのもの。選手たちが変えようと思わないと何も変わらない。我々はそれをサポートさせてもらう立場ですから」と強調する。

 「今の新入団選手は現行制度が当たり前。でも、これは先輩たちが何年も交渉して得てきた権利ですから。今の選手たちも将来の後輩選手のためにという思いで活動してくれています」と、森事務局長。

 12月には選手会会長だった古田敦也さんや礒部さん、現役選手らも交えて「球界再編20年」をテーマにした一般公開のシンポジウムを行う予定だ。(福角元伸)

古田さんのYouTubeでも球界再編を振り返る

 古田敦也さんのユーチューブ公式チャンネル「フルタの方程式」でも、20年前の球界再編問題を3回にわたり配信している。

 消滅した近鉄の最後の監督となった梨田昌孝さんや選手会長を務めた礒部公一さんらをゲストに迎え、当事者のみが知る裏話を語り合った。

 様々な立場から球界再編の大きな渦へと巻き込まれていく様子を赤裸々に告白している。チャンネルのURLはhttps://www.youtube.com/@furuta-houteishiki別ウインドウで開きます

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