「世界に一つだけの名刺持ちませんか?」
青森県の津軽鉄道(青森県五所川原市)は、冬の名物観光列車「ストーブ列車」で、切符に購入者の名前や会社名などを印字して名刺にもなるオリジナル利用券を作れるクラウドファンディング(CF)を始めた。ただ、8月28日から開始したが、寄付額はまだ0円(9月8日昼現在)。目標額に達しなければ「世界に一つ」は幻になるため、関係者は気をもんでいる。
CFの目標額は20万円。利用券は昔懐かしい硬券で、10枚組み税込み2万8900円、20枚組み同4万9130円、30枚組み同6万9360円、100枚組み同21万6750円。CFが成功すれば、名刺に名誉乗車員と記載され、1枚1千円のストーブ列車利用券として12月から来年3月末まで使える。利用券は回収されないので、旅の思い出の品や、ユニークな名刺として活用してもらうことを見込む。
客車内をダルマストーブで暖めるストーブ列車は、青森観光の冬の風物詩として全国級のビッグコンテンツ。100枚組みの申込者が1人出るだけで目標額に達するため、この企画を支援した県観光政策課は、すぐに到達できるともくろんでいたという。だが申込者ゼロが続くことに同課の担当者は、「いまだ0円はちょっと不安。成功させたいが『鉄』の方にうまくリーチできていないのかも……」という。
津軽鉄道の担当者は「『面白い名刺をもらったので実際に乗りに来た』という人に、観光してもらってSNSで発信してほしいので何とか成功させたい」と話す。
オリジナル名刺のCFは10月3日まで。申し込みのページは(https://www.makuake.com/project/tetudoukippu/)へ。