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 スポットワークで起きるトラブルへの解決策を示そうと、弁護士や研究者らで作る非正規労働者の権利実現全国会議が「それって大丈夫?スキマバイトQ&A」(旬報社、税込み1320円)を出版した。

 本書では、労働相談などで指摘される法的なトラブルについて、Q&A形式で弁護士らが回答。「マッチングは成立したが、当日になってキャンセルの連絡が来た」や「求人では3時間勤務だったが、仕事が予定より早く片づき、2時間分の時給しか支払われなかった」、「現場に行くと、求人内容と異なる仕事を指示された」などよくある21の質問に対応。一方的にキャンセルされたり、早く仕事を終了させられたりしても約束の賃金を請求できる場合があることや、求人内容と異なる場合は仕事を拒否でき、賃金も請求できることなどが紹介されている。

 本書には同会議の共同代表を務める脇田滋・龍谷大名誉教授らの論考も収められている。スキマバイトが労働者派遣と似た仕組みであると指摘した上で、スポットワークを仲介しているアプリ事業者と求人企業双方に対して、労働者派遣事業で課されるような規制が必要だとしている。

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