まさか自分が熱中症になるなんて――。
サッカーとゴルフが趣味の山口哲平さん(40)は過去2度、12月のグアムで熱中症になり、救急搬送された苦い体験がある。小中高とサッカーに明け暮れたスポーツマン。1度目は若気の至り、2度目は対策をしてもなってしまった。同じ思いをする人がいなくなるようにと、担当するゴルフ雑誌で熱中症対策の特集を組み、警鐘を鳴らしている。
2012年冬のこと。当時28歳の山口さんは広告会社に勤めていた。毎年年末は会社の先輩10人ぐらいと、グアムへ旅行に行くことが恒例行事だった。メインイベントは、朝からゴルフ18ホールを回ってから、フルフィールドで行う90分間でのサッカーだ。
「たぶんあのとき、悪い条件がすべて重なっていたと思います」
前日まで仕事に追われたが、旅行のために「ほぼ徹夜」で終わらせた。飛行機の移動3時間では、先輩に誘われるままにお酒を飲んだ。真冬の日本から、気温30度超で湿度の高い南国へ。ただ、バカンスにテンションも上がり、疲れは吹っ飛んでいた。
毎週末サッカーをやり、学生…