JR花輪線の利用促進や地域のにぎわいを高めるため、花輪線利用促進協議会は10月、北森駅(岩手県八幡平市)から鹿角花輪駅(秋田県鹿角市)の間でサイクルトレインを運行する。ロードバイクやクロスバイクなどのスポーツタイプの自転車をそのまま車内に持ち込むことができ、運賃以外の追加料金はない。
沿線は豊かな自然に恵まれ、温泉やグルメなども楽しめる。公共交通機関と自転車を組み合わせれば、行動範囲が広がり、観光資源をいかせるのではないかという実証実験。利用状況やアンケート結果などを分析し、さらに取り組みを進めるという。
沿線の5市や両県、JR東日本などで構成する同協議会は実験に向け、一般の乗降客と接触する危険はないかなど安全面を点検。1列車は10人までと定め、駅やホームでは自転車にまたがらないように呼びかける。
列車は北森駅午後1時20分発と鹿角花輪駅午後2時32分発の上下1本ずつ。いずれも終点までの所要時間は1時間11分。途中の横間駅(八幡平市)はホームまでに階段があるため乗降できない。
同協議会は「列車を利用すれば、体力に関わらず、紅葉の季節に十和田八幡平の広いエリアを楽しめる。効果が得られれば、来年は夏から運行したい」としている。
利用には同協議会のサイトから予約が必要。サイトではモデルコースも紹介している。問い合わせは八幡平市まちづくり推進課(0195・74・2111)へ。(小幡淳一)