アイスホッケー女子の冬季五輪最終予選は9日、北海道苫小牧市で最終日があり、日本(スマイルジャパン、世界ランク7位)は中国(同12位)を4―1で下し、3連勝となった。グループ1位の日本は2026年ミラノ・コルティナ五輪に出場する。日本は第1ピリオド(P)で輪島のゴールなどで2点を先行。第2P以降も得点を重ねて中国を突き放した。
▽最終成績 ①日本(3勝、勝ち点9)②フランス(2勝1敗、同6)③中国(1勝2敗、同2)④ポーランド(3敗、同1)
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強豪国と渡り合うには
今予選の日本のテーマは「圧倒して3連勝」。この日も試合開始から攻め込んだ。第1ピリオドの3分過ぎに輪島が先制点を決めると、2分半後には浮田が2点目。早々と主導権を握った。
攻撃面を課題に掲げていた飯塚監督も「3戦とも先制点を挙げ、自分たちのペースで試合ができたのは大きかった。予想よりも得点できた」とうなずいた。
とはいえ、もろ手を挙げて喜べるわけではない。相手の反則で数的優位に立つ「パワープレー」は3試合で計9回あったが、いずれも無得点。中国戦では数的不利の場面で失点した。
「世界ランクが上のチームに勝つには、パワープレーでの得点が必要」と飯塚監督。2022年北京五輪は初めて1次リーグを突破したが、準々決勝でフィンランドに1―7で大敗した。米国やカナダなどの強豪国と渡り合うには、パスのタイミングやシュートの精度向上など課題は多い。
予算などの都合で海外勢との強化試合が限られる中、4月の世界選手権は「日本の現在地」を探るいい機会だ。小池主将は「若い選手も多く、どこまで通用するのか。国際試合の戦い方も学べれば」。五輪まで約1年。残された時間で全力を尽くす。