2024年4月7日、スロバキア大統領選で当選し、演説するペレグリニ元首相=ロイター

 中欧スロバキアの大統領選の決選投票が6日行われ、ウクライナへの軍事支援を停止したフィツォ首相を支えるペレグリニ元首相(48)が、53%を得票して当選した。フィツォ政権は政策を進めやすくなるが、強権的な政治姿勢が強まることを警戒する声も出ている。

 昨年10月に発足したフィツォ政権への評価が焦点となった。ロシアに融和的な姿勢を見せる政権はウクライナへの軍事支援を停止。国内では汚職捜査を担う特別検察官事務所の廃止を決めたり、公共放送の統制強化を検討したりと、法の支配や民主主義の後退への懸念が出ている。

 ペレグリニ氏は連立与党の党首や国会議長も務め、政権の政策を支持する立場だ。選挙戦ではウクライナについて平和的な解決策が必要だとし、「まずはお互いに殺し合うのをやめなければならない」などと主張した。

 一方、敗れたコルチョク元外…

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