国などに無許可で500万円以上のリフォーム工事をしたとして、警視庁は東京都渋谷区の無職、清水謙行容疑者(49)ら男4人を建設業法違反容疑で逮捕し、11日発表した。清水容疑者は横浜市のリフォーム会社「匠(たくみ)」と「関東住建」=ともに昨年11月清算=の実質的経営者。SNSで「スーパーサラリーマン清水」と名乗り、豪遊生活の様子を投稿していたという。

 建設業法は500万円以上の工事を請け負う業者に、国や都道府県から許可を得るよう義務付けている。

 他に逮捕されたのは、匠の元代表取締役石井匠(45)=さいたま市北区=、元従業員戸高純平(38)=千葉県松戸市=、関東住建の元従業員智葉(ちば)拓海(26)=神奈川県座間市=の3容疑者。

 暴力団対策課によると、清水容疑者らは2023年10月21日、共謀し、神奈川県知事に無許可で、相模原市の男性(当時63)宅で屋根の修繕工事を693万円で請け負い、建設業を営んだ疑いがある。また同年11月3日、清水容疑者らは共謀し、国土交通大臣に無許可で、同県二宮町の男性(当時44)宅で外壁塗装などの工事を530万円で請け負った疑いがある。いずれの認否も明らかにしていない。

 清水容疑者らがリフォームの依頼者から得ていた代金は、他社が同じ工事をした場合と比べてかなり高額だった。代金のうち実際に工事にかかった費用は3割程度だったといい、同課は詳しく実態を調べる方針。

 警視庁は昨年5月、同法違反容疑で両社の事務所や清水容疑者の自宅などを家宅捜索。今年2月、千葉、埼玉の両県の住宅で不要な工事をしようとしたなどとして、匠の元従業員で、20~30代の男6人を詐欺未遂容疑で逮捕していた。

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