セブン&アイ・ホールディングスの社外取締役で、次期社長のスティーブン・デイカス氏が24日、報道各社の合同インタビューに応じた。デイカス氏は経営スピードと、グローバル対応に課題があるとして、マネジメントやサプライチェーン(供給網)のあり方を抜本的に見直す考えを示した。
――セブンの現状の課題をどう捉えていますか。
「まず、スピードだ。他のグローバル企業をみると、必ずグローバルな戦略的なフレームワーク(枠組み)があるが、うちの場合はそうじゃない。例えば、中期経営計画は、各国の事業会社で作るがフォーマットが違う。それを(そのまま)全部上にあげて、ホチキスでとめてグローバルな中計です、としている。そうではなく、正しいフレームワークをつくる。その中で、各事業会社が自由に動けるようになれば、スピードが上がるのではないか」
――成長の柱に位置づける米国は、国内コンビニのようなサプライチェーンが整っていません。(商品開発などの)スピードを上げることは難しいのでは。
「日本のようなサプライチェーンがない米国のコンビニは、(日本に比べて)食品の質がかなり違う。ただ、(サプライチェーンの整備も)日本は50年かけてきたのだから、そこまでやらなくてもいいと思っている。今よりも良いサプライチェーンを作れば、かなりの効果になると思う。現地メーカーとの取引を強化して、我々専用の工場を作ってもらうことも可能ではないか」
「日本の強みはフランチャイズの加盟店オーナーが起業家精神をもち、お客のニーズをよく理解していること。米国は4割ほどが直営で、(米国で展開する)モデルを変えることでパフォーマンスやスピードを上げられる可能性はある」
――他に課題は。
「競合他社にくらべ、米国の…