セブン＆アイ・ホールディングスは10日、経営不振が続く子会社の総合スーパー、イトーヨーカ堂などの株式を上場する検討を始めたと発表した。事業の独立性を高めて、自律的な経営の立て直しを促す狙いだ。ただ、株式の一定割合は持ち続けて、ヨーカ堂はグループ内に残すという。
発表によると、セブン＆アイは、ヨーカ堂を中心とするスーパー事業について「独立した企業体として独自の財務規律をもって成長の方向性を自ら定め、従業員が事業の成長に強く関与できる」体制をつくり、持続的な成長をめざすと説明。そのための選択肢の一つとして、「最速のタイミングで」株式上場を検討するとした。
セブン＆アイの業績は、好調なコンビニ事業が引っ張っている。井阪隆一社長はこの日の会見で「（スーパー事業の上場で）より一層、コンビニ事業にフォーカスする構造となる」と語った。
ヨーカ堂は、セブン＆アイの…
