開港20周年の記念式典で、ステージの新しい装飾を除幕する関係者=2025年2月17日午前11時24分、愛知県常滑市、溝脇正撮影

 伊勢湾に浮かぶ人工島にできた愛知県常滑市の中部空港(セントレア)が17日、2005年の開港からちょうど20年を迎えた。この地域の空の玄関口として定着し、これまでに国際線、国内線で計約1億9千万人が利用した。この日、記念の式典では関係者が「二十歳」の節目を祝った。

 第1ターミナル4階であった式典では冒頭、05年2月17日の開港以後、18年のフライト・オブ・ドリームズ、19年の第2ターミナル開業などの歴史を映像で紹介。あいさつに立った空港会社の犬塚力社長は「15周年の時はコロナ禍が始まった時期だったが、今回は明るい節目となった。30年には利用旅客数2千万人級の空港になるよう成長していきたい」と述べた。航空会社などで組織するセントレア協議会の代表らは、「中部空港を利用しよう」などと呼びかけた。

 式典では、イベント用ステージの新しい装飾が披露され、集まった人たちには記念品が配られた。

新しい滑走路 長さは3290m

 国土交通省は17日、中部空港会社が申請していた新しい代替滑走路の建設の着工を許可した。2025年度の着工見通しで、供用開始は28年3月末を予定している。

 国交省によると、代替滑走路は長さ3290メートル、幅45メートル。現在の滑走路に隣接する誘導路を転用する形で整備する。

 空港会社が昨年10月、老朽化する現在の滑走路を大規模補修するため、国交省に計画を申請していた。

 同社によると、建設費は226億円。当初は145億円と想定されていたが、資材や人件費の高騰に加え、昨年1月に羽田空港でおきた衝突事故を受け、追加の安全対策費用が必要になったことなどから建設費が増加したという。

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