ウクライナのゼレンスキー大統領は2日、シンガポールで開かれた「アジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)」(英国際戦略研究所主催、朝日新聞社など後援)で記者会見し、今月スイスで開く「ウクライナ平和サミット」に参加しない方針の中国を批判した。ロシアによるウクライナ侵攻が続くなか、ロシアを支援すれば「戦争が長引く」と述べ、ロシア寄りの姿勢をやめるよう求めた。
平和サミットは各国首脳級がウクライナ和平の道筋を協議する場で、ウクライナが開催を強く求めてきた。ゼレンスキー氏は演説で、平和サミットについて「世界情勢に関与し、一つの戦争に対して団結するために参加してほしい」と各国に呼びかけた。
その後の会見では、「アジア諸国に現状を知ってもらい、戦争の終結を支持してもらいたい」と述べた。一方で、「残念なことにロシアが中国の影響力を使い、中国の外交官も平和サミットを妨害しようとしている」と話した。
また「アジア諸国にはこれまでも軍事支援ではなく、政治的・人道的な支援を求めてきた」とも述べた。
バイデン米大統領の参加も確認できず
ロシアに対する軍事支援の可…