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2024年9月23日、ニューヨークの国連本部で開かれた「未来サミット」で演説するウクライナのゼレンスキー大統領=AP

 各国の首脳らが集う国連総会の一般討論演説に合わせて、ウクライナのゼレンスキー大統領が22日から、米国を訪問している。ロシアの侵攻にさらされて2年7カ月。バイデン米大統領らに「勝利の計画」を提示するなど、重要な外交の場となる。

 「この秋が戦争の今後を決める」と位置づけるゼレンスキー氏は、25日にニューヨークの国連本部で国連総会の一般討論演説に臨む。26日にはバイデン氏とハリス副大統領、さらに27日までにトランプ前大統領と会い、ウクライナの考える「勝利の計画」を示す。

 23日には国連の「未来サミット」で演説。国連憲章や世界の団結の重要性を強調し、「プーチン(ロシア大統領)はすでに多くを奪ってきたが、世界の未来を奪うことは絶対にない」と訴えた。

 また、日本の岸田文雄首相とも会談。ロシア軍の相次ぐ攻撃で電力不足が深刻化するなか、エネルギー支援について話し合ったという。

 ウクライナにとって喫緊の課題は、米国や英国、フランスから供与を受けた長射程の兵器を、ロシア領内で使う許可を得ることだ。ウクライナ軍前司令官のザルジニー駐英大使は22日、英リバプールで開催中の労働党党大会で演説。ロシア領内の軍事施設への攻撃は国連憲章が定める自衛権の範囲内で、「エスカレーション(緊張の激化)にはならない」と主張。ただ、バイデン氏は慎重な姿勢を崩しておらず、ウクライナ側の要求通りになるかは見通せないままだ。

トランプ氏当選なら支援継続に懸念

 一方、トランプ氏との会談は…

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