ロシアの全面侵攻を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は26日、バチカンのサンピエトロ大聖堂でトランプ米大統領と会談した。2人だけで座って話す写真とともに「1対1で多くのことを議論した。成果が出てくることを期待している」とSNSに投稿した。
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バチカンではこの日、フランシスコ教皇の葬儀があり、2人はその前に会ったとみられる。両者の首脳会談は、ワシントンで口論となり、決裂した今年2月末以来となった。
ゼレンスキー氏にとって26日の首脳会談は、ロシア寄りの姿勢を見せるトランプ氏を、ウクライナ側に引きつられるかの重要な局面となった。ホワイトハウスの広報担当者は26日の会談について「非公開で会い、非常に生産的な議論をした」とコメントを出した。
ゼレンスキー氏は投稿で「国民の生命を守ること、無条件の完全停戦、信頼可能かつ永続的な平和」を議論したと報告。「もし共同の成果に達することができれば、歴史的なものになる可能性を持つ、非常に象徴的な会談だった」とした。
国営通信ウクルインフォルムによると、2人は15分にわたって話し、26日中にもう一度会って議論を続けるという。バチカンからの中継映像によると、2人はサンピエトロ広場で開かれた葬儀で、共に最前列に座った。