Smiley face

 ゾウは人間のように互いを「名前」で呼び合っているかもしれない――。米コロラド州立大学などのチームが約40年にわたる研究でゾウが特定の鳴き声を介して、他のゾウを呼んだり、呼びかけに応じたりしている可能性があると明らかにした。

 ゾウは生涯にわたって群れでくらす社会的な動物。群れの中では、主に低周波の様々な鳴き声でコミュニケーションをとっていることがわかっている。

アフリカゾウ=ジョージ・ウィッテマイヤー氏撮影

 チームは1986~2022年、ケニアでアフリカゾウの鳴き声を録音。声の主と呼びかけられたゾウを特定する調査を続けてきた。ゾウが発した計469回の鳴き声を機械学習を使って解析したところ、27.5%で相手を特定できたという。

 呼びかけられた側のゾウが、自分への呼びかけと別のゾウへの呼びかけを区別しているのか確認するため、17頭のゾウで反応も調べた。録音した鳴き声を流したところ、自分への呼びかけとみられる場合には、音源に近づくなどの反応が早い傾向があったという。こうしたことから、チームは、ゾウは自分への呼びかけを認識しており、鳴き声に「名前」のような要素が含まれる可能性があるとした。

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