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タイ東北部シーサケート県で2025年7月26日、シェルターで過ごす避難者たち=ロイター

 タイとカンボジアの軍事衝突をめぐり、トランプ米大統領は26日(米東部時間)、両国首脳とそれぞれ電話協議をし、双方が停戦協議を行うことに合意したと明らかにした。近年では例を見ないレベルに衝突が深刻化するなかでトランプ氏が仲介に乗り出した形だが、27日も攻撃の応酬が続き、収束につながるかは不透明だ。

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 トランプ氏は26日、タイとカンボジアの首脳と相次いで電話協議し、「両国はただちに会談し、迅速に停戦を成立させることに合意した」とSNSに投稿した。

 停戦の仲介にあたっては、米国が両国と続ける関税交渉も話題に持ち出した。トランプ氏は「戦闘が続いている限りは、どちらの国とも(関税)合意は結ぶつもりはない」との意向を両首脳に伝えたという。タイ政府は、両首脳が28日にマレーシアで会談する見通しとなったと発表した。

 長年続く争いの火種は、未画定の国境線だ。今年5月に係争地で両国の銃撃戦が起きると、互いに禁輸や国境検問所の閉鎖などの措置をとる事態となった。7月24日に本格的な軍事衝突に発展すると、双方で少なくとも計32人が死亡し、避難者数は17万人近くにのぼっている。

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