岸田文雄首相と会談後、取材に応じる斉藤鉄夫国土交通相=2024年5月30日午後2時54分、首相官邸、岩下毅撮影
  • 写真・図版

 斉藤鉄夫国土交通相は30日、ライドシェアにタクシー会社以外の参入を認めるための法制度について、期限を設けず検討していくことで、岸田文雄首相、河野太郎規制改革担当相の3者で合意したことを明らかにした。事実上、新規参入は当面は見送られる形だ。

 現在はタクシー会社にのみライドシェアへの参入が認められている。ほかの事業者が参入するには、法改正や新法制定が必要とされ、岸田首相は両大臣に対し、5月中に論点を整理するよう指示。法制度の検討に前向きな河野氏と、「検討すること自体が現場を混乱させてしまう」と反対する斉藤氏との間で、意見が食い違っていた。このため、3者での協議の場が設けられ、着地点が探られた。

 3者で話し合った結果、今のライドシェアの制度の検証と並行して、「タクシー会社以外の参入について法制度を含めて議論を進める」ことで一致。ただ、検証や議論に期限を設けないとしたことで、「全面解禁」に慎重な国交省側に一定の配慮をしたかっこうとなった。

 話し合いの後、報道陣の取材…

共有
Exit mobile version