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北海道

 北海道函館市の市立函館保健所は3日、ダニ媒介脳炎の患者が発生したと発表した。国内7例目の報告。6月26日に札幌市で国内6例目の発生が報告されたばかり。「コロナ禍での行動制限が緩和され、外出機会の増加が影響しているかもしれない」(同保健所)という。

 患者は函館市内の70代男性で、5月下旬に道南地方で山菜採りをした後、5月31日に左手足にしびれの症状が出た。ダニにかまれたかは分からなかったが、男性が野外活動したことや症状から、6月24日に医師がダニ媒介脳炎を疑って保健所へ連絡。検査の結果、7月1日に感染が判明した。男性はマヒ、意識障害、けいれん、髄膜炎、脳炎、筋力低下などの症状がみられ、現在も入院治療中だという。

 ダニ媒介脳炎は、マダニが媒介するフラビウイルスによる感染症で、通常、人から人へは感染しない。世界では年間1万例以上の患者が発生していると推計されている。(松田昌也)

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