(25日、第72回東海地区高校野球大会1回戦 豊川17―7桐陽=7回コールド)
2点差に詰め寄った直後の四回表、犠牲フライで1点を失い、なおも2死満塁。桐陽の主将・亀田遼捕手(3年)のサインにエースの望月佑哉投手(3年)がうなずいた。
望月投手は調子が上がらず、ここまで7四死球。得意のスライダーが見極められ、空振りを取れなかった。
配球はサインを交換して組み立てていく。ここで選んだのは、打者のタイミングを外す変化球。「体勢は崩したが、うまく捉えられた」。追加点を与えないために前寄りにいた外野手の頭を超える走者一掃の三塁打となり、突き放された。
投手交代した袴田大駕投手(2年)が後続を抑えると、降板した望月投手にベンチでメンバーが声をかけた。「みんなで点をとるから」
でも、自身は五回と六回のチャンスでは力んで内野に打ち上げてしまった。
「夏に向けて、みんなが求めている時に一本出せるようにしたい」。試合後、悔しさをにじませながら、夏への決意を語った。