世界的指揮者で日本でも東京フィルハーモニー交響楽団の名誉音楽監督を務めるなど音楽ファンになじみが深いチョン・ミョンフン氏が、ミラノ・スカラ座の次期音楽監督に就任することが決まった。音楽祭出演のため宮崎市に滞在中の同氏は地元メディアのインタビューに思いを語った。
12日夜の発表を受けて13日、宮崎国際音楽祭の会場である宮崎県立芸術劇場で、共演する同音楽祭音楽監督のバイオリニスト・三浦文彰氏からチョン氏に花束が渡された。
その後、インタビューを受けたチョン氏は「36年間にわたり親しく付き合ってきたオーケストラ。責任も重いが、ほかでもないスカラ座から声がかかったのでやるしかない。劇場と音楽家たちを支えられるだけ支えたい」と話した。
スカラ座の発表によると、チョン・ミョンフン氏は1989年以来、同劇場の84回の公演・141回のコンサートで指揮し、「ミラノ市民に最も愛されているアーティストの一人」などと紹介。2026年末で契約満了となるリッカルド・シャイー氏の後任となる。
宮崎国際音楽祭では15日にピアニストとして三浦氏らの弦楽器との重奏を披露。17、18日は、国内や韓国で活躍する演奏家たちを集めた同音楽祭管弦楽団の指揮を務める。「とても水準の高い素晴らしい楽団。三浦氏も互いによく知る間柄で、いい演奏になると思う」と語った。