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連続写真03:妙高高原行きは後退しながら駅に向かい、直江津行きと並走状態になる=新潟県上越市、外山俊樹撮影
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 急勾配を克服する鉄道技術の一つとして日本の鉄道網を支えてきたスイッチバック。ディーゼル機関車や電車が主流になるに従って役割を失い、多くが姿を消しました。スイッチバックのいまを知りたくて、各地を訪ね歩きました。

運転士が窓から身を乗り出し、そのまま…

 最後まで残るスイッチバックはあそこだろう――。鉄道ファンの一部でそんなふうに評されているのが姨捨駅(長野県千曲市)だ。ホームからの見事な景観などもあいまって多くの人をひきつける。

 8月の平日、午前11時10分にJR長野駅を出発した篠ノ井線の列車内は、座席の8割方が埋まっていた。

 多くが沿線の住民のようだったが、夏休みなのだろう、大きな旅行カバンを抱えた高校生くらいの乗客も何人かいた。彼らは2両編成のワンマンカーの先頭車両、運転席のすぐ後ろでカメラを構える。

 篠ノ井駅までは北陸新幹線のすぐ隣を走る。そこから西側へそれ、筑摩山地のほうへと向かう。稲荷山駅を過ぎた頃から、勾配を感じるようになった。気付けば眼下に善光寺平が広がっていた。

 列車は徐々に速度を落とす。前方に二股にわかれた線路が現れる。松本方面へ向かう本線は右へ続き、さらに勾配をのぼっていく。だが列車は左へ進み、特に何もないところで停止した。

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 運転士が立ち上がり、左手の…

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