台風10号が間近を通り過ぎた鹿児島県枕崎市。29日未明に最大瞬間風速51・5メートルを記録し、一時は総戸数の88%が停電した。台風通過から一夜明けた30日に記者が街を訪ねると、停電の影響がさまざまな面に及んでいた。
市総務課で危機管理を担う平田寿一さん(57)は「この数十年、枕崎でこれほど多くの世帯が停電したことはなかった」と話す。多くの固定電話が不通となり、「被害を把握しようにも、職員がそれぞれ市内を回るしかない状態」だという。
テレビが映らず、スマホも使えなくなった市民らが市役所を訪ねてきた。「みんな、情報が入らないことに困っている」
これまでは数時間で復旧 「油断していた」
市役所から歩いて15分ほど…