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7月に台湾で開催された20歳以下のデフ陸上の世界大会。岡本隼選手(左)は100メートルに出場し、金メダルを獲得した=日本デフ陸上競技協会提供
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 聴覚障害者のオリンピック、「デフリンピック」が来年11月に東京で開催される。大阪府豊中市出身の岡本隼(はやと)さん(18)は日本デフ陸上競技協会の強化指定選手で、日本代表入りをめざし練習に取り組んでいる。

 岡本さんは生後すぐ聴覚に障害があることがわかった。相手との距離が近ければ言葉を聞き取れるため、学校ではいつも一番前の席で授業を受けた。

 陸上との出会いは豊中市立第五中学校のとき。陸上同好会に「何となく」入ったという。転機は2年生の秋、部活と並行して地元の陸上クラブ「陸王クラブ」にも通い始めた。レベルの高い選手たちと練習をこなすうち、タイムがぐんぐん伸びた。3年生で100メートル11秒10の記録を出す。全国大会にも出場した。

 高校は陸上の強豪校に進学…

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