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 米オープンAIが8月上旬に発表した最新の対話型AI「ChatGPT(チャットGPT)5」は、期待された評価が得られていない。一因として指摘されるのが、AIの性能向上に必要な学習データの不足だ。オンライン上にあるテキストデータは2026年にも枯渇するとの予想もあり、データ確保に開発各社が知恵を絞っている。

 米ラスベガスで8月中旬にあったイベントで、AIの「ゴッドファーザー」と称される研究の第一人者でカナダ・トロント大名誉教授のジェフリー・ヒントン氏はこう述べた。「チャットGPT5は小さな後退だったかもしれない」。AIが人間を超える可能性を問われ、答えたなかでの一言だ。

 22年11月に登場後、生成AIブームを一気に過熱させたチャットGPTは、今や世界で約7億人が利用する対話型AIの代表格だ。待望のGPT5は、数学やコード生成の精度が向上し、「ハルシネーション(幻覚)」と呼ばれる誤回答が減少。サム・アルトマン最高経営責任者(CEO)は「博士号レベル」の賢さだと誇った。

英単語約240兆語分でも

 しかし、その衝撃は23年のGPT4と比べて小さく、米科学技術誌MITテクノロジーレビューは「期待外れ」「誇大広告だった」と評した。

 その一因として米メディアが…

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