トヨタ自動車に直接部品を納める1次取引先の部品メーカー「旭鉄工」(愛知県碧南市)が、ホットサンドメーカーやまな板づくりに乗り出した。売上高の99%は自動車部品。消費者向けの商品開発は事業の多角化につながる取り組みだが、挑戦の真の狙いは別にあるという。

旭鉄工が開発した、ホットサンドメーカーとまな板、マッサージ器具=2025年1月28日、愛知県碧南市中山町7丁目、稲垣千駿撮影

 真っ赤に熱した鉄を金型の上に置き、巨大なハンマーでたたいて加工していく。普段はエンジンの部品などをつくる設備だが、完成したのはホットサンドメーカーだ。

 「当初は四角い跡ができたが、解析を繰り返し、うまく成型できるようになった」とプロジェクトを率いた戦略企画部の生田厚史さん。車の部品づくりで培った、金属をたたいて成型する鍛造の技術に加え、特殊な表面処理を施す。硬さはアルミ製の5.7倍になった。熱を逃がさず、余熱や弱火での調理にも適しているという。

 チタン製のまな板やマッサー…

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