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豊田自動織機のロゴ=2023年10月26日、東京都江東区、稲垣千駿撮影

 トヨタ自動車グループの源流企業である豊田自動織機は3日、トヨタなどによる株式公開買い付け(TOB)を受け入れ、株式を非公開化すると発表した。非公開化には、総額4兆7千億円が投じられる見通しだ。

 この非公開化のための買収が成立すれば、2020年にNTTが4兆2千億円あまりを投じてNTTドコモを完全子会社化したのに匹敵し、国内最大級となる。

3銀行から計2兆8千億円借り入れ

 トヨタ不動産が1800億円、トヨタ自動車会長で創業家の豊田章男氏も10億円出資して持ち株会社をつくり、トヨタも7千億円出資し議決権がない優先株を持つ。12月頃からTOBを実施する。トヨタ不動産は、トヨタグループの各社が出資している。買い取り価格は1株1万6300円。買い取りには、3銀行から借り入れる計約2兆8千億円も充てる。豊田織機株を持つグループ各社はTOBに応じる方針だ。

 豊田織機株の3日の終値は1万8400円だが、TOBの検討が報じられる直前の4月25日の終値は1万3225円だった。

豊田織機「長期的視点で製品力磨く」

 豊田織機は1926年創業で…

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