自動車運搬船が停泊する埠頭(ふとう)には、輸出を待つ自動車が並んでいた=2025年4月2日、愛知県東海市の新宝ふ頭、朝日新聞社機から、小林正明撮影

 国内の自動車大手8社が30日、2025年1~6月の販売や生産の実績を発表した。トランプ米政権の関税政策による影響が懸念された米国の販売も堅調だった社が多い。販売や生産の動きについていえば、今のところ悪影響は限定的だ。

 トヨタ自動車(レクサスを含む)の世界販売は515万9282台(前年同期比5.5%増)で、過去最高となった。米国での販売は4.2%増の123万6739台で、関税が引き上げられた4月以降も、前年を上回って推移している。とくにハイブリッド車(HV)が38.3%増と大きく伸びた。担当者は「(値上げに備えた)駆け込み需要は落ち着きつつあるものの、現地の需要は底堅い」と話す。

 ホンダも米国販売は7.1%増と好調だ。一方で中国は24.2%減となるなど、アジアでの不振が響いて前年割れした。

 マツダの1~6月の米国販売は3.9%増。ただ、6月だけをみると6.5%減で、日本から北米への輸出も13.2%減った。担当者は「駆け込み需要の反動は少しはあるかもしれないが、一時的なものだと考えている」という。

 日産自動車は1~6月の米国販売が0.2%減で、日本から北米への輸出は34.1%減と際だった。

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