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3月13日、総統府で記者会見に応じる台湾の頼清徳総統。この場で中国が「域外敵対勢力」にあたると初めて明言した=台湾総統府提供
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 台湾の頼清徳(ライチントー)総統が就任して20日で1年となった。この間、頼氏を「独立派」とみなす中国の圧力にさらされてきた一方、過半数を握れていない立法院(国会)では野党の攻勢を受けてきた。さらにトランプ米政権の対応にも苦慮し、好調を維持してきた支持率にも異変が起きている。内外で試練に向かい合う中で1年を迎えた。

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 頼氏はこの1年間、演説や記者会見などで主権維持へのこだわりや中国への警戒感を強く示してきた。40%の得票率で当選した頼氏だったが、台湾メディア「美麗島」の世論調査では、頼氏は今年3月までは5割を超える信任を獲得しており、こうした姿勢は一定の支持を得てきたとみられる。

 象徴的だったのが3月の発言だった。調査の直前、3月13日の記者会見で頼氏は、中国が反浸透法に規定された「境外敵対勢力」にあたると初めて明言。中国が台湾内部に仕掛ける浸透工作のリスクを強調し、対策を強化すると打ち出した。

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