2025年6月12日、米ロサンゼルスに派遣された州兵=ロイター

 西部カリフォルニア州ロサンゼルスで起きた移民摘発に対する抗議デモを巡り、米国防総省は15日、現地に派遣していた州兵の半数にあたる2千人を撤収させることを明らかにした。米報道によると、現地での混乱は収まりつつあると判断し、ヘグセス国防長官が命令したという。

 残る半数の州兵2千人と海兵隊員約700人は、引き続きロサンゼルスにとどまる見通し。抗議デモでは自動運転車が燃やされたり、ロサンゼルス市警がゴム弾を発砲したりする事態はみられたが、デモは主に中心街に限られ、暴力的な事案も散発的だった。トランプ米大統領は参加者を「反乱者」などと非難して軍を派遣した。

 ニューサム州知事は、声明で「(州兵たちは)1カ月以上もの間、家族や地域社会、そして仕事から引き離されて大統領の政治的道具として使われてきた。残る州兵は任務もなく、指示もなく、地元に戻る望みもない」と批判した。トランプ氏や国防総省に対して「この劇場を終わりにして、全ての人を家に帰らせてほしい」と求めた。

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