トランプ米政権は12日、首都ワシントンなどにあるスミソニアン博物館の展示の見直し作業を始める方針を明らかにした。トランプ大統領の指示に従い、党派的な表現を展示から排除し、歴史を正確に描くことが目的だとしている。
トランプ政権はかねて、多様性を重視する文化や、人種差別などの歴史を批判的に捉える歴史観に反発を示してきた。スミソニアン側はホワイトハウスと協力する姿勢をみせているが、トランプ氏の歴史観に基づく政治介入を懸念する声も上がっている。
ホワイトハウス高官は、スミソニアン協会に送った書簡のなかで、展示見直しの目的について「米国の例外主義をたたえ、分断や党派色の強い表現を排除し、文化機関への信頼を回復する」としている。トランプ氏は3月に、スミソニアン博物館の展示から「不適切なイデオロギー」の排除を命じる大統領令に署名しており、実行に移されることになる。
展示見直しの対象となるのは、国立アメリカ歴史博物館や国立自然史博物館を含む八つの博物館で、今後さらに追加される。120日以内に、イデオロギー的な表現を歴史的に正確なものに修正するように求めている。
スミソニアン協会は「スミソ…