米国とベトナムが戦ったベトナム戦争の終結から4月30日で50年となるのに合わせ、ベトナムのホーチミン市で開かれる記念式典に出席しないよう、トランプ米政権が駐ベトナム大使を含む米外交官に指示したとの報道が波紋を呼んでいる。両国の和解に取り組んできた米国の退役軍人らからは失望の声が上がっている。
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米紙ニューヨーク・タイムズが22日、米当局者の話として、指示について伝えた。米国務省の報道担当者は朝日新聞の取材に対し「米国とベトナムは強固な二国間関係を築いており、我々は関係を深化させることに尽力している」と述べ、出席の有無には言及しなかった。
長年、ベトナムを訪れて式典に参加してきた「ベトナム退役軍人アメリカ基金」共同創設者のジョン・テルザーノさん(73)は「米国がなぜそんなことをするのか、論理的な理由が思い当たらない」と批判する。「式典は、過去ではなく、長年かけて前進してきた米ベトナムの平和と和解を祝うものだ。両国の関係者が長年積み重ねてきた努力を軽視することになる」
1971~72年に2度、米…