米国の名門ハーバード大学とトランプ政権との争いが激化している。助成金の凍結や、留学生の受け入れ禁止といった圧力をかけるトランプ政権に対し、ハーバード大は提訴して全面対決の構えだ。なにが問題になっているのか、現状を解説する。

2025年5月21日、ホワイトハウスに姿をみせたトランプ大統領=ロイター

トランプ政権はなにを問題視している?

 大学への圧力は表向きには、「反ユダヤ主義」への対応を目的として始まった。

 イスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの侵攻を機に、各地の大学キャンパスでは親パレスチナの抗議活動が広がった。その際にユダヤ人学生への嫌がらせなどが起きたのに、大学が適切に対応していないというのが政権の主張だ。

 だが背景はもっと根深い。

 トランプ大統領をはじめとす…

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